インドで開発する、光合成細菌、農業、環境、そして未来 - レオグリーンフード

光合成細菌,インド,農業,環境
未来を創る Leo Green Foods
 

光合成細菌と私達の仕事です

光合成細菌の農業利用

  光合成細菌の農業利用に付いて一般に報告されている特徴は、土壌中においてアゾトバクター等の窒素固定菌と共生して空中窒素の地中固定化や余剰窒素の脱窒素化および炭素固定を行うと言われています。
  しかし、人工的に管理する実験室では光合成細菌と窒素固定菌を共生させることは容易だが、光の届かない土壌中では光合成細菌が光合成を効果的に行えず、また土壌中での菌同士の熾烈な食い争いなど、光合成細菌が長期間活動できる可能性は大変低いものです。
  当社の圃場試験においての観察結果では、土壌へ送り込まれた光合成細菌は時間の経過と共に死滅し、菌体が持つ豊富なタンパク質(アミノ酸)を基質(餌)として放線菌などの土壌微生物が爆発的に増えることでバイオマスを増やし土壌のイオン効果を高め肥沃化させる事が作物の生長に強く影響していることを確認しました。 それにより、当社では光合成細菌の農業利用においては、生きた菌ではあるが同時に最良の有機肥料として菌を取り扱う方法を優先しています。
  光合成細菌を応用することで、低コストで消費エネルギーを抑えた土壌中の有機的栄養循環を実現させ、農地だけに限らず熱帯雨林など地球規模での土壌浄化および植物の蘇生に過大な効果があります。

光合成細菌の農業利用での効果
  • 菌の合成するアミノ酸、有機酸、糖類などによる土壌の沃土化
  • 有機物(堆肥)投入量の削減
  • 作物に必要な微量要素肥料の提供
  • 着花の促進
  • 果実および花の甘味・着色・鮮度保持の向上
  • 放線菌を増殖し連作障害を阻止
  • 日照不足においての生育維持

インド農業への光合成細菌の利用

  光合成細菌を農業へ利用することにより、農業生産者にとって多くの多大な効果と利益を生み出すことが可能です。これはインド農業においても同様です。人口増加により高く要求される安定した食料供給とその安全性、気候変動による病原菌の問題、生産者の安定した収入維持など、多くの状況において光合成細菌の応用が役に立ちます。
  当社が提供する光合成細菌ですが、インドの平均的農家でも使用できるよう低価格に抑えて普及販売を行っています。特に作付け面積の大きな農家では使用する資材の量も増えるので、光合成細菌のコストが安いということはその大量使用が可能になります。
  インドの土壌ですが、鉄やマグネシウムなどの鉱物含有量が多く、肥料として与える燐酸がそれらの鉱物と結合を起こし植物が吸収できないなどの燐酸欠乏の問題が多くあります。 しかし、光合成細菌の葉面散布や根圏への土壌注入などにより、結合して吸収できない燐酸を吸収しやすい状態へ変える事ができます。
根の燐酸吸収力を高める
  光合成細菌の葉面散布により葉の光合成活動が高まり、その伝達を受けて根の生長が促進され活性化します。長く活発で分泌物を多く出してくれる根は、結合して動かない燐酸まで届き十分に吸収することができます。
土壌微生物を活発にし、燐酸を溶解化
  光合成細菌の菌体は、豊富なたんぱく質とアミノ酸でできています。菌を根圏に直接注入することにより、それを基質(餌)として土壌の有用菌が増えます。増えた有用菌は土壌のイオン調整を行い、燐酸を溶解することができます。 完熟堆肥などの有機物と併用すると、燐酸溶解に更に効果的です。

光合成細菌の使用方法       
慣行農法
蔬菜
トマト オクラ メロン/スイカ キュウリ キャベツ/カリフラワー ナス/ピーマン/唐辛子 豆類
果樹
ぶどう ザクロ マンゴ グアバ りんご
有機農業での使用方法
堆肥の作り方    スラリーの作り方    葉面散布    土壌灌水    ゼロ堆肥栽培

マンゴ農園

  マンゴ農園での光合成細菌培養 培養初日 ドラムでの培養
  アルファンソ系マンゴの減農薬栽培を行っている農園です。アラビア海に面した南西部インドに位置しています。農園主が光合成細菌の培養を行っている初日の写真です。これから15日後に赤色に変わり完成します。太陽光が強いので写真のように青色のプラスチックドラムでも培養が可能です。培養に必要な材料を混ぜた後は、右上の写真のように透明なプラスチックシートで覆います。
  光合成細菌の分裂速度は比較的遅いので、培養中水の中でじっと動かないように見える事があります。もし可能なら、培養開始の翌日から完成まで一日一回シートを開けてよく攪拌し、ドラムの底から上まで菌が均等に広がるようにします。
   また攪拌することで、硫黄臭の除去も行えます。培養中の光合成細菌が硫黄臭を作り出すので、ドラムの中に匂いが溜まることがあります。出来るだけ攪拌してガス抜きをします。一般に光合成細菌の培養は完全嫌気下で行うように言われていますが、攪拌時に少し空気に触れても全く問題ありません。
  マンゴの木 収穫したマンゴ
  光合成細菌や良質の有機肥料をタップリ与えたマンゴです。収穫したマンゴは欧州市場へ出荷され、高値で取引されています。

カルダモ農園

  スラリー肥料 スラリーの土壌灌水
  南インドのケララ州の高原地帯にある有機カルダモ栽培農家です。タンクの中で地下水、光合成細菌、 発酵魚アラ、牛糞等を混ぜてスラリー状にし、直接カルダモの根圏に注入しています。カルダモ にとって最高の肥料です。また、カルダモは熱帯雨林の日陰で栽培されていますが、光合成細菌の葉面散布により葉緑素が強化され成長もとても良好です。

デカン高原のぶどう栽培

  光合成細菌を使用したぶどう ぶどう写真
  インド大陸の西部から南部に連なるデカン高原では気候も温暖で、多くの農家がぶどうを栽培しています。ぶどうの品種は海外品種が殆どであり、国内市場以外にも中東や欧州などへも出荷されています。しかし、近年残留農薬の問題や気候変動による病原菌の多発などの大変厳しい問題が多く、多くの農家を悩ませています。
  写真は、大型ぶどう栽培農家においての光合成細菌の使用例です。光合成細菌はぶどう栽培でも大変効果的です。葉の葉緑素が強化される為、雨季の日光不足を補い葉の構造を強くし、べと病などの病原菌に対する抵抗を増す事が可能です。
  他にもぶどうの糖度を上げたり、微量要素が作り出す美味しい食味など、多くの効果をもたらしてくれます。
  収穫風景 機械散布
  また、近年インドではワイン製造も盛んに行われるようになりました。フランス、オーストラリア、イタリアなどのワイン会社と提携してのワイン事業です。その中には、欧州へ輸出している企業もあります。
  輸出するワイン用および生のテーブルぶどうの栽培においては、栽培で使用する農薬に対し大変厳しい規制が設けられています。インドでは年に数件、残留農薬の検出で欧州の取引先が没にしたなどの報道があります。その為、多くの農家では使用する農薬に対して大変気を使っているようです。

生ゴミ堆肥と都市菜園

  生ごみ堆肥 光合成細菌の散布
  この写真はインドの都市の生ゴミの堆肥化を行っている現場です。郊外の空き地に耕運機のプラオで溝を堀りその中へ生ゴミを入れた後、光合成細菌をタップリ散布し、最後に土を被せます。夏場だと15日位で殆ど堆肥に変ります。生ゴミを入れた同じ場所に色々な野菜を植えて育てます。肥料効果が低いように思えますが、不思議に野菜が良く育ちます。
  菜園風景 菜園風景

エネルギー危機と食料問題

  政府の発表によると、近未来には石油が枯渇し人類がこれまでにない大変な危機に直面すると言われています。当社も、エネルギー危機は必ずやってくると予測しています。資源というのは永遠には存在しません。使用すればその量が減ります。人間が毎日大量の石油を使用続けているので、石油資源もいつかは枯渇します。それも歴史上最大規模の世界経済の繁栄が起きている現在、その消費速度も大変大きな加速をつけています。
  埋蔵されている石油が枯渇し電気が使えず、日没から日の出まで毎日暗い闇の世界に住むまではまだましです。それ以上に恐ろしいのは、食料危機も一緒に訪れることです。近代の農業は完全に石油に頼っています。土壌整備に使用する耕運機は軽油が必要です。慣行農家で作物の収量を維持するのに欠かせない化成肥料と農薬の製造にも石油が必要です。作物の潅水に使用する地下水を汲み上げる為には、電気ポンプが必要です。収穫後の野菜を市場へ運ぶにはトラックが必要です。そして、農業労働者が長時間働ける為の、質の良い食事も必要です。質の良い食事としての動物性タンパク質の肉、魚などは遠い場所からトラックで運ばれて来ます。現状ではその殆どを外国から輸入しています。
  当社は、エネルギー危機と食料問題という問題意識を常に抱いて日々の事業を展開してます。その一つとして、近未来に起こりえるであろう食料自給化の支援を行いたいと考えています。なるべく無駄なエネルギーを使用せず、良質で収穫量も良い食料自給型農業への支援活動です。歴史で学んだ江戸時代のエコロジカルな環境が見本です。インドの農村では、現在でもこのような江戸時代に近い環境下でユニークな実験が行えます。

近未来型食料自給農業

  雄牛での耕運 市民参加の農作業
動物の利用
  写真はインドの農村でよく見かける雄牛二頭にプラオを引かせて農地を耕している風景です。見た目は大変原始的ですが、実際は耕運作業時間もそれ程長くはなく結構効率が良いのです。1エーカー(約4000平方メートル)の畑を一日弱で耕運します。そして動力となる牛は、自然に生える牧草を食べて働くのでエネルギー代はゼロです。
  これでは土壌の深くまで耕運できないと言われる方もいるでしょうが、浅い耕運の方が土壌が肥えてくることをご存知でしょうか。土を深くいじらない方が作物もよく育ちます。また、重量の大きい耕運機に比べ二頭の牛の小さな足の面積なので、土壌が踏み固められる問題などもありません。他にも、スペインの農家の意見ではロバの方がもっと効率的だそうです。ロバは牛と違い好き嫌いが少なく雑草に近い草でも食べるので、飼育が楽だそうです。
  動物達は耕運作業以外にも、荷車にして荷物の運搬や収穫した作物の配達にも利用できます。ただし過酷な労働をしてもらっているという感謝の気持ちを忘れず愛情を持って大切に面倒をみる必要があります。インドの農家は牛を家族同様に大切にします。また、日に一回は、光合成細菌を飲み水に混ぜて飲ませるか、飼料の草に適量散布して食べさせるとスタミナが付いてよく働きます。
市民参加の食料自給農業
  近代社会では都市に住む市民と食料を生産して供給する農家にはっきり区別されています。この社会構造も石油文明が基盤となって成り立っています。収穫した野菜をトラックに載せて、燃料タンクを満タンにして都市まで運搬すればよいだけです。しかし、この社会構造も石油危機が始まると、殆ど機能しなくなります。運搬のトラックが使用出来なくなったり、機械化が進んでいる農家でも機械が使えなくなると生産活動も止まってしまいます。
  では、機械の代わりに何があるでしょうか。人間です。石油危機で仕事量が減った都市の市民に農作業に参加してもらいます。いや、参加しなければいけない状況になるでしょう。参加しなければその日の食事が得られなくなるからです。市民の皆さんには色々な農作業を手伝って頂きます。雑草取り作業、追肥作業、剪定作業、摘果作業、害虫の手取り作業、収穫作業、養鶏場や養豚場、牛舎での家畜の世話などです。これらの作業は大変な労力を要するので是非市民の皆さんに参加して頂きます。
  都市市民が農作業に参加する事は、都市の住居から農村地帯へ移動する必要も出てきます。これはエコロジカルな視点からみて大変良い事です。一極集中型の都市社会から地方分散型の社会が始まります。また、都市に居座られる市民の方は、公共公園、学校の運動場、サッカー場などの土のある場所で市民農場を開拓して頂きます。
化成肥料から有機肥料への転換
  石油危機が始まると化成肥料と農薬の値段が上がります。そして石油が枯渇するとそれらの製造も完全に止まります。慣行農業では絶対に必要な化成肥料と農薬が使用できないのでは、食料の生産も出来ません。それでは食料自給にも障害が出てくる為、その代替になる周りの環境から入手できる有機的な肥料が必要になります。
  土を肥やす有機物なら何でも土壌に入れます。緑肥、人糞、生ゴミ、下水など何でもよいです。そして光合成細菌をタップリ散布して土壌中で堆肥化します。生ゴミから選別しなければいけないプラスチックや下水に混じる洗剤などは、石油危機の為殆ど製造が止まります。洗剤などの汚染も無くなるので、下水も思い切り気兼ねせず土壌に戻す事が出来ます。人糞ですが、インドには10億人の肥料製造者がいます。大変心強いものです。後は、作物の生育中に光合成細菌の葉面散布と土壌への注入を一週間毎にタップリと行うと、慣行農業の作物に劣らない収量が確保できます。また、地球温暖化と二酸化炭素量の上昇も作物の種類によっては生長を促進してくれる可能性もあります。

Page:    前へ    1    2    3    4    5    次へ